産学連携による画期的な講座が開講へ:三菱電機と神戸大学が共同で「スマートセンシング講座」を開講
デジタル変革(DX)を推進する上で、バッテリー不要のIoTセンサーを論理的かつ現実的に活用することは非常に重要であり、特に新規事業の発展に大きなメリットをもたらすだろう。
三菱電機株式会社と神戸大学は、「スマートセンシングコース」という産学連携型コースを開設するという斬新なアイデアで協力することになりました。三菱電機株式会社(以下、三菱電機)と神戸大学(以下、神戸大学)は、神戸大学大学院システム情報学研究科(CSI)(*2)にて本コースを開設することを決定しました。コースは2026年4月1日に開始される予定です。本コースの目的は、センシング技術とエネルギーハーベスティング技術(*1)を統合した次世代システムの研究開発をさらに促進することです。それだけでなく、適切な研究開発を促進するだけでなく、この特定の技術の適切な実装も議題に含まれています。本コースの目的の一つは、配線や電池交換が不要な電池レスIoTセンサーの実用化です。これにより、防災、環境モニタリング、インフラ整備など、さまざまな分野でのデータ収集に役立つことが期待されます。このデータ収集は、ひいてはデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進と新規事業の創出につながります。これらすべてが一体となって、将来的に持続可能な社会の創造と維持に効果的に貢献するでしょう。
デジタル変革(DX)を実現し、世界中のさまざまな地域、都市、産業分野といった多様な環境で活用するためには、現場データの適切な収集と分析が極めて重要であると考えられています。しかし、現実は大きく異なります。実際には、配線の難しさや、設置後も頻繁なバッテリー交換が必要となることから、複数の場所にセンサーを設置することが深刻な問題となっています。これは多くの場合、不可能な作業です。実際、電源供給に深刻な問題があり、タイムリーかつ継続的なデータ収集が非常に困難になっています。したがって、この問題を解決するには、新しいシステムの開発が必要です。ただし、新しいシステムは、高精度センシングを備えたセンサーへの自律的な電源供給と統合されている必要があります。
神戸大学は、新たな学術拠点となることを主眼に、2025年4月に科学技術センター(CSI)を設立しました。特に研究活動と社会への応用を重視しています。神戸大学のこの取り組みを受け、三菱大学と神戸大学は、今年4月からCSIで初の産学連携研究開発コースを共同で開設することになりました。地域に根ざしたネットワークを持つ神戸大学と、兵庫県に研究開発拠点や事業拠点を構える技術力を持つ三菱電機が連携し、研究成果の社会応用に向けた活動を推進するため、地方自治体や企業とも協力していく予定です。
ここから人間中心のアプローチへ
センサーが自律的に電力供給を確保できるシステムを構築するため、本コースでは三菱電機のエネルギーハーベスティング技術と神戸大学のセンシング技術を統合します。これにより、これまで設置が困難だったエリアでのセンシングが可能になります。センサーの応用範囲が拡大し、インフラ整備、環境モニタリング、防災など、様々な分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速します。さらに、応用を最優先し、課題解決に焦点を当てた有益な研究を実施します。研究開発の成果は概念実証(*3)として速やかに実装し、検証結果に基づき、インフラ施設の劣化診断などの新規事業の創出や、地域社会の課題解決に向けた活動の促進など、信頼性が高くシームレスな社会実装プロセスを確立します。
■ 産学連携コースの概要(同上)
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名称 |
スマートセンシングコース |
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スマートセンシングコース |
1-1 兵庫県神戸市灘区六甲台町 神戸大学大学院システム情報学研究科(CSI)
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設置期間 |
2026年4月1日~2029年3月31日(予定) |
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研究テーマ |
センシングとエネルギーハーベスティングを統合した次世代システムの研究開発および社会への導入。 |
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研究体制 |
<神戸大学大学院システム情報学研究科> 研究代表:小林 太教授 研究指導:中本 裕之教授 後藤幸雄 特任教授(三菱電機より出向) 武社 武士 特任教授(三菱電機より出向) <三菱電機先端技術研究所 センサ情報処理システム技術部> 研究代表者:林 正輝 応用物理ソリューショングループ グループマネージャー 研究員:応用物理ソリューショングループ(1名) |
- 三菱電機グループについて
三菱電機グループは、技術革新と無限の創造性を一貫して効率的に追求することで、豊かで活気ある社会の発展に真摯に貢献することを目指しています。事業の発展に貢献するだけでなく、持続可能性を実現することで社会や環境の発展にも貢献する「トレードオン」活動に注力し、強化していきます。さらに、デジタルプラットフォーム「Serendie®」を活用し、デジタル領域におけるお客様からのデータ収集・分析を行うとともに、組織内での知識の効果的な連携・共有を通じて新たな価値を創出し、社会課題の解決に貢献する「サーキュラーデジタルエンジニアリング」を推進していきます。1921年創業の当社は、100年以上の歴史を持ち、社会システム、エネルギーシステム、防衛・宇宙システム、ファクトリーオートメーションシステム、自動車機器、ビルシステム、空調・家電、デジタルイノベーション、半導体、デバイスなど、幅広い分野で事業を展開しています。当社グループは世界中に200社以上の企業と約15万人の従業員を擁し、2024年度の連結売上高は5兆5217億円に達しました。
詳細については、こちらをご覧ください : www.MitsubishiElectric.co.jp.
- 神戸大学について
1902年に「神戸高等商業学校」として創立されて以来、大学は「誠実、自由、協力」という学問理念のもと、「理論と実践の調和」を指導原理として発展してきました。現在、11学部と15の大学院課程を有し、日本有数の総合大学となっています。4つの学部は、自然科学、生命科学・医学、人文社会科学です。大学は、「知識と人材を創造する学際的共同研究・教育のグローバルハブ」となることを長期目標として、「デジタルバイオ・ライフサイエンス研究パーク(DBLR)」を設立しました。その目標は、地域社会とグローバル社会に貢献する独自の特色と強みを持つ世界クラスの研究・教育ハブを創り出すことです。イノベーションの創造や社会への応用といった取り組みを大学全体に拡大し、中心として
*1 光、熱、振動、電波など、世界に存在する様々な形態の微量エネルギーを電気エネルギーに変換し、利用する技術。
2025年2月12日付プレスリリース : https://www.mitsubishielectric.co.jp/ja/pr/2025/0212/
*2 神戸大学が2025年4月に設立した学術センター、システム情報学カレッジの略称。工学部情報インテリジェントシステム工学科がシステム情報学部に改組され、学部・大学院課程が統合された。
*3 新しい概念、理論、アイデアを製品化する前に、その実現可能性と有効性を検証することを意味する「概念実証(Proof of Concept)」の略称。
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